XMの魅力はEAが使えることです。しかし、EAをやるときに「やってはいけないご法度」があるというのをご存知でしょうか?
ご法度を破ると大損します。下手したら撤退です。
投資は自己責任というのが常識ですから、そのような事態になっても誰も助けてくれません。したがって事前にしっかりと知識を得ておく必要があるのです。
そこでこの記事ではXMでEA(自動売買)をやるときにやってはいけないことを10個書きます。ぜひ最後までご覧ください。
1.XMに向いていないEAを選んではならない
EAは想定するブローカーがそれぞれ異なります。開発者が国内業者を想定して作った場合、そのままXMで動かすと、テストどおりに動かないことがあります。
よって、EAを選ぶときはXMに向いているEAを選びましょう。EAを購入する際に、想定するブローカーがどこかというのを必ず開発者が書いているはずです。ちゃんと説明を読んだ上で買いましょう。特に海外FXはスプレッドが広いのでスキャルピングには不向きです。スキャルピングのEAよりはもう少し長いスパンのEAの方が良いかもしれません。
2.選択と集中をしてはならない
投資は分散が基本です。経営の世界では選択と集中ということがよく言われますが、これは「自分の得意な市場に重点的に投資する」という意味であって、FXには向きません。どんな優れたEAでも必ず寿命というのはあります。常勝無敗だったEAでも急に損失を出し始めるのです。もしそのEAに全力賭けしていたら甚大な損失を食らいます。これを防ぐにはできるだけ異なるタイプのEAに分散することが必要です。例えば長期型のEAと短期型のEA、ロング主体のEAとショート主体のEA。順張りEAと逆張りEAなど、さまざまなタイプのEAに分散することで一撃死を避けることが可能です。
3.詐欺EAに騙されてはならない
優れたEAというのはだいたい売りには出されません。利益をあげるEAは開発者も独占しようとしますし、評判になればトレーダーが群がってすぐに市場に織り込まれてしまいます。EAの平均的な利益率は優れたものでも月に10%程度です。
ところが世の中には詐欺的なEA開発者もいて、1ヶ月に100%の利回りとか1年で1000%の利回りとか尋常じゃない高利益率を謳って売りに出されているEAがあります。
このようなEAはほとんどが詐欺であり、実際に運用してもそのとおりにはいかないケースが大半です。
4.古すぎるEAを使ってはならない
EAには寿命というものがあります。市場の環境は常に変化していて、半永久的に使える手法など存在しないのです。寿命は個体差がありますが、長くても2年程度です。つまり、リリースから1年半ぐらい経っているEAはいつドローダウンが始まってもおかしくないわけであり、下手したら投資額を回収する前に寿命が尽きたということになりかねません。確かに長く利益を出していれば信頼性が高いとも言えるのですが、あまりにも古いEAには手を出さないようにしましょう。
5.バックテストを過信してはならない
バックテストとは過去の相場データを元にEAをテストすることを言いますが、MT4の機能を使ってパラメータを最適化するととんでもない利益率の結果が得られることがあります。例えば1年間で100倍になるとか、5年間で1000倍になるとかですね。ところがこれを実際に運用してもそんなとんでもないパフォーマンスは得られず、むしろマイナスになってしまうことがあります。これはカーブフィッティングと呼ばれる現象です。カーブフィッティングとはテスト区間にだけ過剰に最適化されたパラメータが得られてしまうことで、テスト区間以外では全く役に立たないのです。このようなことがあるので、バックテストで良い結果が出たからと言って全力で投資してしまうことのないようにしましょう。
6.いきなり全力で賭けてはならない
良いEAを購入したりダウンロードしても、最初から大金を賭けたりしてはいけません。なぜなら、あなたの環境で開発者の想定通りに動くとは限らないからです。思わぬバグが潜んでいたり、開発者の公開している運用記録と大幅に結果が違ったりというのはわりとよくあります。しばらくは小さいロットで運用してから本格的に運用を始めましょう。
7.常勝不敗のEAを過信してはならない
人気のEAになると20年間テストをして1回も負けてないEAなどが売られていることがあります。このようなEAは凄腕のプログラマーが作っている場合が多く、実際に運用してもすごい成績を残したりします。ところが一回も負けがないEAというのはStopLossをかなり深めに設定している場合が多く、1回負けただけでとんでもない損失が出てしまうことがあります。この性質を理解して運用しないといけません。EAを運用する際にはもし負けた場合の最大損失がいくらになるかというのを考えた上でやらないといけないのです。
8.含み損を軽視してはならない
バックテストのグラフを見るときに確定損益だけを見て含み損を無視する方がいます。たしかに確定しなければ損ではないというのも1つの考え方ではあるでしょう。しかし含み損のこともリスクであると認識していたほうがいいです。なぜなら含み損が増えると証拠金維持率が下がるからです。その分だけロスカットに近づくわけです。EAを選ぶ際には含み損が少ないアルゴリズムであるというのが基準の1つと考えた方が良いです。
9.パラメーターやロット数を頻繁に変えてはならない
何回か連敗したからといってすぐにパラメータを変えようとする人がいます。でもその連敗がたまたまなのかEAの寿命が来たのかそれを判断しないといけません。パラメーターをただ変えればいいと言うものでは無いのです。またちょっと負けたからといってロット数を大幅に下げてしまう人がいます。これでは負けた時は大きなロット数で勝つときは小さなロット数になってしまいトータルで見ると損が拡大してしまいます。ロット数は許容できる損失に合わせてできるだけ変えないようにしましょう。
10.放ったらかしで稼げると思ってはならない
自動売買と言う語感からほったらかしで稼げる不労所得のようなものを想像してしまう人が多いです。しかし実際にやってみるとわかりますがほったらかしで稼げると言う事はありません。ここまで書いてきたように、EAと言うのは監視と判断の連続なのです。そのEAがいつまで使えるのか、常に判断しないといけません。ほったらかしで稼げると言うような勘違いをしないようにしましょう。
まとめ:EAで一気に稼ぐのではなく長期運用を行いましょう
自動売買システムと聞くと楽して稼げると思われるかもしれませんが、EAの管理をしっかり行い長期的な目線で信頼あるいろいろなタイプのEAを複数稼働させることで安定して利益を得ることができます。短期的な目線ではなく長期的な目線でEAを運用していきましょう。