FXのIFD・OCO・IFO注文とは?使用方法を紹介

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FXトレードの注文では成行、指値、逆指値を利用するのが基本です。これらは新規注文でも決済注文でも使うことができますが、実際に発注してみると思った以上に操作が面倒だと感じることがあります。

特に決済注文では、利確の指値注文と損切りの逆指値注文を同時に入れることが多くなるため、手間がかかってしまいます。

そんなとき、IFD、OCO、IFOという注文を利用することで、注文の手間を大幅に省くことができます。これら3つの注文を駆使できるようになれば、より効率的に注文を行えるようになるでしょう。

IFD注文とは?

IFDとは「If done」イフダンの略称です。IFDは一度の注文で、新規注文と決済注文を同時に発注できる方法です。そして、新規注文が約定した瞬間、決済注文が自動的に発注される仕組みとなっています。

例えば次のように注文をセットで出すことができます。

1ドル110.0円で新規の買い注文+1ドル110.5円で決済の売り注文

もしIFDが無ければ、新規の買い注文が約定した後、改めて決済の売り注文を出さなければなりません。手間を省く意味でも、決済注文の目処が立っていれば積極的に利用していきたいものです。

IFD注文の注意点

決済方法は1つしか選べない

IFDのデメリットは、1つの新規注文に対して1つの決済方法しか選択できないということです。IFD新規注文に対して取れるのは、利益確定(指値)、あるいは(損失確定)逆指値のどちらかです。

このことは、IFD注文1つでFX取引を完結させることができない、ということを意味します。ストップロス注文を入れずにFX取引を行うことは危険すぎるので、ストップロス注文を優先すると、利益確定は手動で行わなければなりません。

利益確定のタイミングをのんびりと待てるスイングトレードであれば問題ないでしょうが、エントリーから決済までの時間が短いスキャルピングやデイトレードでは、利益確定に手間を取られてしまいます。

決済注文はストップロスを選択しよう

新規注文と決済注文を固めるIFD注文では、相場が急変したときに臨機応変に対応することが難しくなります。特に相場が急変したとき、ストップロス注文を入れていなければ、大きな損失を抱えてしまうことになるでしょう。

IFD注文を入れるとき、決済注文には必ずストップロス注文を選択しましょう。トレードを行う時間があれば、できれば相場の様子を見ながら手動で利益確定を行うことをオススメします。

IFDを使ったトレード例

IFD注文では新規と決済を同時に指定することになります。それぞれのポイントをチャートに表示してみました。

  • 緑色・・・新規の買い注文(指値でも逆指値でもOK)
  • 水色・・・ストップロス注文(逆指値注文)

相場の流れを確認してみましょう。上昇相場に沿って買いの新規注文を設定します。同時にストップロス注文も発注することになりますが、このポイントは上昇トレンドラインを下抜けしたポイントとします。

このトレードは、テクニカル分析によって把握することができる以下のことに基づいて戦略を立てたものです。

  1. 上昇トレンドライン付近で反発する可能性が高い
  2. 上昇トレンドラインを下抜けすればトレンドの転換

このようにテクニカル的な節目では、トレンドの方向を予測しやすかったり、トレンドの方向が変わりやすかったりします。

トレンドライン以外にも、水平線付近、ローソク足が移動平均線にタッチしたポイント、フィボナッチ・リトレースメント61.8%などが、テクニカル的な節目となることが多くなります。

OCO注文

OCOとは「One Cancels the Other」の略称です。OCO注文では、新規注文または決済注文にて、異なる2種類の指値・逆指値注文を発注でき、なおかつどちらかが約定したら、もう一つの注文が取り消しとなります。

OCO注文は、利益確定注文とストップロス注文を同時に行うとき非常に便利です。

例えば、1ドル110円で買いエントリーしたとします。テクニカル分析によって、1ドル111円で利益確定、1ドル109.5円で損切りをしようと決めたとします。その場合、OCO注文によって、2つの決済注文を同時に出すことができます。

また、レンジ相場のブレイクを狙う場合もOCO注文が便利です。1ドル110円~110.20円の間のレンジ相場で、どちらに抜けるか分からない状況を想像してください。

ブレイク後のエントリーを狙う場合、OCO注文によって110.20円で買いの新規注文、110円で売りの新規注文を同時に出すことができます。上昇すれば買いエントリー、下落すれば売りエントリーとなるので、どちらも逆指値注文となります。

以下のチャートは、レンブレイクを狙ったOCO注文のイメージです。

重要なことはトレンドの方向がはっきりするポイントを明確にすることです。水平線などを使ってレンジの上限下限を明確にすることが非常に大切です。

IFO注文

IFO注文とは、IFDとOCOを組み合わせた注文方法です。ここでIFD注文とOCO注文を振り返っておきましょう。

  • IFD注文・・・新規注文が約定した際、同時に決済注文を出すように設定できる注文
  • OCO注文・・・異なる指値注文を出しておき、片方が成立したらもう片方がキャンセルされる注文

この2つの性質を持ち合わせた注文方法がIFO注文ということになります。IFO注文のポイントは以下の3点です。

  1. 1つの新規注文と2つの決済注文を同時に設定
  2. 決済注文は新規注文の成立と同時に発注
  3. 片方の決済注文が成立したらもう片方の決済注文がキャンセル

 

IFO注文は、新規注文については指値でも逆指値でもどちらでもOKですが、決済注文については利益確定とストップロス注文の2つを発注することになります。

IFO注文で一番のメリットは、何と言っても相場に張り付く必要がないということです。新規注文と決済注文を別々に行わなければならないOCO注文よりも大幅に手間を省くことができます。

また、IFDでは利益確定かストップロスの注文どちらか一つしか発注できないことを考えれば、IFDよりも手間を省ける余地があります。

IFO注文のトレード例

チャートはレンジ相場になっています。レンジ相場では水平線が意識されるため、これらを目安に発注を行っていきましょう。

まず新規注文はレンジ相場のサポートラインに設定します。値下がりしたら注文が執行されるため、指値注文となります。

新規注文が設定出来たら、2種類の決済注文を設定します。損切りラインについては、サポートラインをしっかりと下抜けたポイント、利益確定ラインは水平線を目安に設定します。

水平線付近で注文を設定することで、相場の格言「損小利大」を実現できていることが分かります。

IFO注文の注意点

そもそも新規注文が約定しなければ意味がない

IFO注文は利確も損切りも同時に設定できる便利な注文方法ですが、新規注文が約定しなければ、2つの決済注文は発注されません。そのため、新規注文のレートをいかに見極め、約定させるかが大切になります。

新規注文は1つ

IFO注文では新規注文の種類は1つだけです。買いか売り、指値か逆指値、それぞれ選択します。もし、複数の新規注文を行う場合、複数のIFO注文を行い、それぞれの新規注文に対応する決済注文を入れるようにしてください。