海外FXの税金が高いと言うのは聞いたことがあると思います。すでに儲かっている投資家の方でも海外FXの税金の高さに悩んでいる人は多いでしょう。税金を安くする方法は無いのでしょうか。
確定申告で必要経費を計上すればその分課税額を抑えることができます。FXの場合はどのようなものが経費にできるのでしょうか。この記事では海外FXの経費にできるものについて解説します。
海外FXの経費として認められるもの一覧
回線料金、スマホ代、プロバイダ料金の一部
海外FXはインターネット回線を使っておこないますので、それにかかる料金は経費として認められます。例えば通信回線の料金、プロバイダ料金、端末代などです。
ただし、全額を経費にできるかというと微妙なところです。完全にFXだけに使っているならば全額経費にできるでしょう。しかし家のインターネット回線は、プライベートな生活でも利用しますのでその分は経費にはできません。
1日に何時間ぐらいFXを行っているか、FXを行っている時間の割合で算出することになるでしょう。
セミナー料金、書籍代、情報商材
投資の勉強のためのセミナー料金や書籍代も経費にできます。また、インターネットで購入した情報商材なども経費にできるでしょう。
さらにセミナーを受けに行くための交通費や宿泊費も経費にすることができます。
パソコンの購入代
パソコンを使っている場合はその購入代も経費にできます。モニターやプリンターなどの周辺機器やタブレットなども同じです。
もし100,000円以上の高価なパソコンを使っているならば、それは固定資産の扱いになります。
固定資産の場合は購入代を一気に計上するのではなく、数年間に分けて計上します。これを減価償却といいます。
家賃、光熱費の一部
家で海外FXをやっている場合は、家賃も経費として計上できます。ただ全額は計上できません。
家の場合はスペースで考える場合が多いです。つまり家全体が何平米か、そして、FXをやる部屋が何平米か、それを算出して計算します。
またパソコンの稼働には電気が必要なので電気代の一部も計上できます。
ガス代と水道代はFXとは関係ないので計上は難しいでしょう。
EAやインジケーター、VPS料金など
有料のEAやインジケーター、また、MT4を動かすためのVPSの利用料金等も経費に計上できます。
また、相場を解説したブログや、YouTubeなどを行って収益を得ている場合には、サーバー料金や撮影機材の購入費なども計上できるでしょう。
海外FXの経費として認められないもの一覧
取引手数料やスプレッド
FXの課税はポジションを決済して現金化した瞬間に決まります。ポジションを取ったときとポジションを決済したときの差額がプラスであれば課税されます。
この時、取引手数料やスプレッドも経費として計上したいものですよね。しかし、これらは決済したときの損益に含まれていますから、改めて計上すると二重に計上したことになるので計上できません。
海外FXの確定申告の注意点
損失繰り越しはできない
FXは年間でプラス収支になることもあれば、マイナス収支で終わることもありますね。国内FXであればマイナスで終わった年の損失を翌年の損失とみなすことができます。つまり、今年の損失分を来年の利益と相殺することによって税金の額を少なくできるのです。
ところが、海外FXの場合は、この損失繰り越しが認められていません。したがって、今年に損失が発生した場合でも年をまたぐとリセットされ、来年発生した利益の分は全額税金を払わなければいけません。
なぜこのような不公平な制度になっているかと言うと、海外FXは金融庁が金融業者として認めていないからです。つまり法的には海外FXはFX投資ではないことになっているのです。
他の投資商品と損益通算できない
海外FXの利益は雑所得と言う種類になります。本来はFXはCFDや先物と合算して計算できますが、海外FXの場合はそれはできません。理由は上記の通り金融庁が金融業者として認めていないからです。
出金できないボーナスは非課税
海外FX業者に入金をするとボーナスとして残高が少しプラスされたりしますが、このボーナスには税金はかかりません。なぜなら、多くの海外FX業者のボーナスは出金できないからです。
出金できないボーナスは利益とは言えないので課税されないのです。
確定申告をしなければ税務署にはバレない?
確定申告をせず所得を隠しても確実にバレますのでちゃんと申告しましょう。
国税局は国内の銀行口座なら全て中身を見ることができます。海外FX業者の口座内で利確しただけではバレないかもしれませんが、国内の銀行に送金した時点で必ずバレます。
また、仮にうまく手元で現金化できても、お金を使って急に羽振りが良くなったりすると、周りの人から税務署に密告が入ったりします。税務署に脱税がばれるのは密告が多いそうです。
どれぐらい儲けたら確定申告が必要?
確定申告が必要かどうかの基準は働き方によって違います。
まず会社勤めをして給料をもらっている人は年間で200,000円以上の利益が発生した場合に確定申告が必要になります。
どこの会社にも勤めていない人は年間で380,000円以上の利益が発生した場合に確定申告が必要になります。
ただし、ここで言う会社勤めとは雇用契約の事ですので、正社員だけでなく契約社員や派遣社員、パートやアルバイトも含みます。
まとめ
この記事では、海外FXの税金と確定申告について解説しました。たくさんの税金を取られるのが痛いですが、国民の義務ですのでちゃんと申告しましょう。申告せずに隠しても必ず税務署にはバレます。節税がしたいのであれば海外FXに詳しい税理士の方に相談をしてみましょう。素人では思いつかないような節税の方法を知っているかもしれません。参考になさってくださいね。