FX会社ではトレーダーの資金を守るため、エントリー後に証拠金維持率が一定以下になったら強制ロスカットが発動されます。
もちろんXMでも強制ロスカットシステムがあります。この記事では証拠金維持率何パーセント以下で発動されるのか、この記事で確認していきます。
また、強制ロスカットにならないために、トレーダーができることも同時に確認していきましょう。
証拠金維持率とは?
XMのロスカットは、証拠金維持率を目安に実行されます。まずは、この証拠金維持率とはどんなものなのか、しっかりと頭に入れておいてください。
証拠金維持率は有効証拠金と必要証拠金の関係で決まります。計算式は以下の通りです。
・証拠金維持率=有効証拠金÷必要証拠金
有効証拠金が多いほど維持率を高くすることができます。反対にロット数を大きくして、必要証拠金が多くなると証拠金維持率が低下します。
マージンコールの証拠金維持率は50%
XMでは強制ロスカットの前段階として、マージンコールというものが発動されます。マージンコールは証拠金維持率が50%を切ったときに発せられるもので、XMに登録したメールアドレスに追加入金を促すメールが通知されます。
マージンコールは「証拠金維持率が低下してますよ」という警告と考えてもらうとよいでしょう。MT4やMT5では取引画面の残高を示す部分が赤色に変化します。
マージンコールが発動されると新たな注文ができない
マージンコールが発動されていれば、証拠金維持率が50%を下回っていることを意味します。マージンコールが発動されていると、新たな注文を行うことはできません。
新たにエントリーを行う場合、追加入金を行うか保有中のポジションを決済するかして、証拠金維持率を100%以上にするようにしましょう。
強制ロスカットの証拠金維持率は20%
マージンコールが発動した後、さらに含み損が拡大し、証拠金維持率が20%を下回ると強制ロスカットが行われます。
強制ロスカットの行われる順番
証拠金維持率が20%を割ってしまっても、複数の一度にすべてのポジションが強制ロスカットされるわけではありません。
複数のポジションがある場合、含み損の大きいポジションから優先的に決済されます。強制ロスカットが行われた後、証拠金維持率が20%以上に回復したとしても、強制ロスカットされなかったポジションの含み損が拡大し、再び20%を下回ればさらに強制ロスカットが執行されることになります。
強制ロスカットは口座ごとに行われる
XMでは複数の口座を保有することができます。仮に複数の口座を持っていたとしても、強制ロスカットは口座ごとに執行されます。
A口座とB口座を持っていた場合を考えてみましょう。もしA口座で証拠金維持率が20%を下回ると、B口座で証拠金維持率に余裕があったとしても、A口座単独で強制ロスカットが実行されます。A口座はA口座のみ、B口座はB口座のみで強制ロスカットの判断が行われます。
ほかのFX業者の強制ロスカットと比較
XMの強制ロスカット水準は、ほかのFX業者と比較してみてどの程度なのでしょうか。
XMの強制ロスカット水準は他の海外FX業者の同程度
XMの強制ロスカット水準は20%ですが、これは海外FX業者の中では平均水準となっています。一方で国内FX業者と比べると強制ロスカットの水準は低く設定されています。
表でメジャーな海外FX業者や国内FX業者と比較してみましょう。
海外FX業者 | 強制ロスカット水準 |
XM | 証拠金維持率20% |
iFOREX | 証拠金維持率0% |
AXIORY | 証拠金維持率20% |
TitanFX | 証拠金維持率20% |
TRADEVIEW | 証拠金維持率100% |
GMOクリック証券 | 証拠金維持率50% |
DMM FX | 証拠金維持率50% |
ロスカット水準が低いメリット
XMのロスカット水準は、海外FXの中では平均的で、FX業者全体で見ると低めに設定されています。ロスカット水準が低いことのメリットは、ある程度の含み損であれば耐えることができるということです。
エントリー後に予想と逆行しても、耐えられる範囲が広いため、その後予想通りに値動きすればしっかりと利益を得ることができます。
ロスカット水準が低いデメリット
一方でロスカット水準が低いことのデメリットもあります。それは、強制ロスカットが執行されたとき、損失が大きくなってしまうということです。
ロスカット水準が高い業者に比べると、ロスカットが遅くなるため、傷口が広がってしまう可能性が高まります。
XMでロスカットになったらどうなる?
XMでロスカットになっても、残った証拠金で取引を行うことができます。強制ロスカットはXM側が行う処置ですが、口座凍結になったり特別なことが行われるわけではありません。
さらに新たに入金を行い、証拠金を回復させれば、ロスカット前と同じロット数で取引することも可能です。
強制ロスカットが執行されないことはある?
通常、証拠金が20%以下になれば強制ロスカットが発動されますが、相場の急変時には強制ロスカットが執行されないことがあります。
その場合、証拠金がマイナスになってしまうこともあり得ます。もちろん、マイナス分はXMが補填してくれるので、借金を背負ってしまう心配を抱える必要はありません。
強制ロスカットされないようにするためには?
XMでは証拠金維持率20%を下回ると強制ロスカットされてしまいます。強制ロスカットは投資家の資金を守るため、必要不可欠の制度です。
しかし、強制ロスカットによって含み損を抱えたポジションを解消されてしまい、本来であればその後得られたはずの利益を逃してしまうことになりかねません。
そのため、強制ロスカットを食らわないように何らかの工夫を行う必要があると言えるでしょう。
証拠金を多めに入金する
強制ロスカットを避けるため、最も簡単な方法が前もって証拠金を多めに入金しておくことです。予定している取引量に合わせて、適正な水準の証拠金を用意しておきましょう。
有効証拠金は必要証拠金に対して最低でも2倍~3倍の金額を入れておくことをオススメします。
〇スタンダード口座でレバレッジ888倍の場合
ドル円(1ドル110円)を1ロット(10万通貨)取引するのであれば、必要証拠金は12,387円と計算することができます。有効証拠金は最低でも25,000円程度あるとよいことになります。
一方で「含み損が出てから追加で入金すればよい」と考える人もいるでしょう。しかし、取引する量、ロスカットのポイントを決めておけば、前もって適正な有効証拠金を用意しておくことができるはずです。
トレード前に適正な有効証拠金を入れておき、計画的なトレードをおこなうようにしましょう。有効証拠金はボーナスも含まれているので、用意するのにさほど苦労はしないはずです。
ポジションの一部を閉じる
ポジションを複数保有している場合、ポジションの一部を解消することで、証拠金維持率が上昇します。含み損、含み益にかかわらず、相場環境を見ながら、ポジションをクローズするかを決めてください。
ただ、無計画にポジションを増やし過ぎて、ポジションを閉じざるを得なくなることは避けた方が良いでしょう。複数ポジションを保有する場合も、資金とロット数、さらには損切りラインを前もって決めてトレードに望むようにしてください。